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奴隷商人とその時代 Ⅳ

奴隷商人とその時代 Ⅳ

●紀元前46、47年前後の出来事

 4.の年代がピンと来ないですが、2023年の今年、紀元前46年は2069年前にあたります。日本で『卑弥呼の日食』と言われる天岩戸伝説が起こったのが西暦247年。今から1776年前ですが、それでも紀元前46年は、『卑弥呼の日食』よりも293年昔。ピンと来ないんですよ。



 そこで、1985年に射殺された森絵美という20世紀の女性の記憶・思念・思考データが、純粋知性体という存在によって、実体のないエネルギーの付随しない知性体として、紀元前46年に送ったらどうだろう?と思って書いてみました。


第3章 ●奴隷商人1、紀元前47年


 そうすると、紀元前47、46年から見ると、


●紀元前47年、シーザーは、ローマに敵対するプトレマイオス13世を攻め殺し、アルシノエ4世を捕らえてトルコに幽閉している。

●紀元前47年、クレオパトラ7世は、もう一人の弟プトレマイオス14世と結婚し、共同統治という形で復位した。

●紀元前47年にクレオパトラ7世は、カエサルの子カエサリオンを産んでいる。

●シーザーは、紀元前47年に独裁官任期を10年延長することに成功する。


 こういったイベントが、紀元前46年から見ると去年の出来事になります。ピンと来ます。


 さらに、絵美の治世体がエミーの体に転位した時から数カ月後には、


●紀元前46年7月、カエサルはローマ市へ戻り、凱旋式を4度にわたって挙行する。

●凱旋式の際に、クレオパトラはプトレマイオス14世とカエサリオンと共にカエサルのティベリス川沿いの別荘に滞在する。

●クレオパトラ7世は、キケロらローマの有力者と面会する。


 といったことが起こる。そして、二年後には、


●紀元前44年2月には永久独裁官となる。

●紀元前44年3月15日に暗殺される。

●前年の紀元前45年9月15日にシーザーは遺言状を既に書いていた。

 遺言状の中身は、

 1)シーザーの後継者に自分の妹の孫にあたるオクタヴィアヌスを指名する。

 2)シーザー所有の資産の4分の3は、ガイウス・オクタヴィウスとアティアの息子、オクタヴィアヌスに遺す。

 3)第一相続人オクタヴィアヌスは、相続した時点でカエサルの養子となる。

 4)息子となったオクタヴィアヌスはカエサルの名を継ぐ。

●この遺言状が公開されて、シーザーの右腕のアントニウスは失望した。

●ローマにカエサリオンと共に滞在していたクレオパトラも、遺言状の中でカエサリオンについて一言も言及しなかったことに失望した。


 これが今年から二年後に起こるです。さらにその二年後の紀元前42年、


●カエサル殺害後、紀元前42年にオクタウィアヌスとともにカエサル暗殺者たちを撃滅したアントニウスは、翌年小アジアのタルソスでクレオパトラと会見、その美貌と才知のとりことなる。

●アントニウスはクレオパトラとともにアレクサンドリアに同道、エッチした。

●紀元前40年、アントニウスはローマに帰り、オクタウィアヌスの姉オクタウィアと政略結婚。

●紀元前37年、パルティア遠征のため東方にきたアントニウスは、クレオパトラとの愛情を復活させるとともに、彼女から軍事的支援を得る。

●2人の間には男女の双生児が生まれた。

●前36年のパルティア遠征は惨敗に終わった。が、クレオパトラはフェニキアまでアントニウスの救援に駆けつけた。

●紀元前34年、アントニウスはアルメニアで勝利を収めると、凱旋式をローマでなくアレクサンドリアで挙行した。

●紀元前33年、アントニウスはエフェソスに東方のローマ軍団と属州の軍隊を集結クレオパトラも軍船と軍資金を提供。

●紀元前32年、アントニウスはついにオクタウィアに離縁状を送った。

●紀元前32年、オクタウィアヌスは、クレオパトラに対して宣戦を布告した。内乱の形式を避けるため、アントニウスに対しては宣戦布告していない。

●紀元前31年、アクティウムの海戦が開始された。兵員の数ではアントニウス・クレオパトラ連合軍が上回っていた。両軍が少し交戦した時点でクレオパトラの艦隊が戦線を離脱。アントニウスはこれを追って撤退。指揮官を失ったアントニウス軍は陸海ともに総崩れとなって潰走。オクタウィアヌスの勝利。

●紀元前30年、アレクサンドリアでアントニウスが自殺し。クレオパトラもローマの凱旋式に引き回されることを拒否、毒蛇に身をかませて死んだ。


 視点を紀元前46年に定めると、世界史史上で有名なイベントが数年、十数年のスパンで起こっていることになります。


 さて、1958年生まれの27才の日本人心理学学生であった森絵美は、NYのタイムズスクエアで射殺されてしまうわけです。射殺されてしまう手前の意識と知識データが、金髪碧眼、ベッピンの黒海東岸のアディゲ人(チェルケス人)の族長の18才の娘、エミーにダウンロードされ、脳に解凍されて展開される。絵美の意識がエミーの神経系に接続されます。


 森絵美とムラー、エミーも平気で『紀元前』などを使っていますが、イエスが生誕したとされる年を紀元元年とする『キリスト紀元』に基づいています。紀元前46、47年はもちろんイエスは生誕していませんので、彼ら以外の人間には無意味な数え方です。


 では当時はどういう年の数え方をしていたかというと、


第20章 ●奴隷商人18、紀元前46年

●第三期ポエニ戦争とそれに続く東地中海のヘレニズム国家との戦争

シリーズ『奴隷商人』 

奴隷商人 Ⅰ



奴隷商人 Ⅱ



奴隷商人 Ⅲ



奴隷商人 Ⅳ



奴隷商人 Ⅴ



奴隷商人 Ⅵ



奴隷商人 Ⅶ



奴隷商人 Ⅷ



奴隷商人 Ⅸ