フランク・ロイドのブログ

フランク・ロイドの徒然

第28章 ●奴隷商人26、紀元前46年

第28章 ●奴隷商人26、紀元前46年
 ●イシス、紀元前46年
 ●アレキサンドリア 1、紀元前46年

 俺は、エジプトの小娘を閉じ込めているアフロダイテ号のキャビンに行った。絵美とアイリスがついてくる。俺を監視するつもりか?心配しないでも・・・やる時はやるぜ。


 監禁している部屋に入ると、部屋の床に盛大に飛び散った飲み物や食べ物を侍女たちが掃除をしていた。エジプトの小娘は部屋の隅に縛られて転がされている。侍女の中で一番年上の子が「旦那様、奥方様たち、申し訳ありません。食事をさせようとこの子の縄をほどきましたら、暴れ始めまして、私たちは殴られ蹴られ噛みつかれたので、4人して押さえつけてまた縛りました。申し訳ありません」と情けなさそうに説明した。彼女の右腕に噛まれたあとの歯型がついていた。他の三人の侍女も顔に傷があった。


「これはひどい!なんて子なのかしら!この子が王家の娘のはずがないわ!」とアイリスが言う。

「ムラー、あなた、この子に話を聞けないわよ。売っ飛ばせばいいわよ」と絵美。おいおい、いつもの奴隷制はんたぁ~いはどうした?


 掃除が終わったので、侍女たちの傷の治療と休ませるために下がらした。「絵美、アイリス、お前たちも部屋を出ろ」と言うと「あなた、この子に乱暴するつもりじゃないでしょうね?まさか、犯したりしないわよね?別に無理をしなくても、私のテレパシーでこの子の記憶くらい読めます!」と絵美が小娘に触れようとする。俺はその手をとって「絵美、この子に触るな。俺に考えがあるから、部屋を出ろ」と絵美とアイリスを部屋から追い出した。二人ともムッとしている。

奴隷商人 Ⅳ 第28章 ●奴隷商人26、紀元前46年 に続く。

奴隷商人 Ⅰ

奴隷商人 Ⅱ

奴隷商人 Ⅲ