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よこはま物語、ヒメと明彦8、後藤恵子編、ヒメと明彦 XXXXI

よこはま物語
ヒメと明彦8、後藤恵子編
ヒメと明彦 XXXXI

 1977年7月19日(火)
 ●後藤恵子 Ⅲ


 火曜日は、だいたい刑事課の部長刑事と逢引する日にしていた。35才。恵子よりも10才年上の妻帯者だ。署長はキャリア組で、短期間で移動してしまい、キャリアだから浮気しても情報もあまり期待できないので、ターゲットからはいつも外す。週末は所轄叩き上げの副署長。あまり不倫相手を増やすと露見するので、今、署内ではこの二人に的を絞っていた。署外では、横浜港の税関職員と在日米軍の大佐。みな妻帯者だ。妻帯者は後腐れがなさそうなつまみ食いできる女が好きなのだ。


 恵子は、彼らが自分を誘いやすいように振る舞って、男性から肉体関係を持ちかけるように演技した。署内では目立たないように、化粧は薄くメガネをかけ、髪型はひっつめのポニーテールにしていた。普段は明るく、清楚な女性を演じた。署内の飲み会では酔ったフリをして、しどけなさを演じる。ガードを下げた。脚が偶然崩れたフリをして、下着を見せる。清楚そうで無知で誘いやすい女。ベッドの上では、多少淫らに振る舞い、普段とのギャップが男を奮い立たせるようにした。


 今日の相手は、部長刑事の加藤慶彦。妻は、横浜地検の上級検察官の娘で、義理の父親のコネで警察内部で出世をしようという政略結婚だった。慶彦のいうには、奥さんはさえない見てくれの大学出を鼻にかける嫌な女だそうだ。子供が一人。小学3年生。気のないセックスは週に1回あるかないか。


 恵子とは、署内の飲み会でたまたま隣り合って話をする(恵子がそうしむけたのだが)ようになり、昼食を一緒にし、夕食を慶彦が誘って、だんだんと親密になっていった。恵子は急がなかった。ある日の夕食デートで、恵子が飲みすぎたフリをして、伊勢佐木町のホテルに行って関係を持った。


 慶彦は、奥さんと結婚する前は大学の同級生との付き合いがある程度で、それほどの女性経験はなかった。ホテルの部屋で恵子が乱れると、慶彦は、妻にさえしてもらったことがないような行為を恵子にされ、驚いた。署内の恵子の立ち居振る舞いとは大違いだ。


 恵子は、最初は恥じらう素振りをみせたが、徐々に大胆になって、自分から積極的に動いた。慶彦の男性器を口に含み、彼の射精を飲み込んだ。彼の上になり、騎乗位で腰を使った。大人の玩具を持ってくることもあった。慶彦は妻にそんなことをされたこと、したことがなかった。ラブホのSM部屋で恵子を鞭撃った時は、産まれて以来これ以上はないくらい勃起して興奮した。恵子を夢中でバックから犯した。


 慶彦は月曜日に恵子と密会を繰り返すようになった。


 恵子が「慶彦さん、今日は、私、浣腸をしてきました。拡張も。慶彦さんに処女を捧げたいですが、もうありません。私のアナルの処女を捧げたいんです」と上目遣いに慶彦を見た。先週も副署長にアナルを犯されたけど、アナルに処女膜はないから、自己申告で後ろの穴は初めてよ、って言えばいい。奥さんはアナルなんてやらせてくれないだろう。彼の股間が盛り上がるのが見えた。


 慶彦は、初めてのアナルに興奮したのか、乱暴に挿れてきて、ちょっと痛い。角度が違うよ、もっとツバをチ◯コにつけて濡らしてから挿れるもんだ。でも、副署長に開発されて以来、回数を重ねて慣れてきた。こんなもの、括約筋を締めてやれば慶彦なんてイチコロだ。案の定、10分と持たなかった。大量にアナルに射精しやがった。後でシャワーノズルを外して、ホースで中をよく洗わないとポタポタ漏れてしまう。


 終わって、慶彦に添い寝する。胸にホッペタをつけて、彼の乳首を甘噛した。脚を絡めた。


 今日は、部長刑事から先週の事件の話を聞き出さないといけない。過激なプレイの後は、こいつの口は軽くなって、寝物語でべらべら喋ってくれる。アホな交通係の女が、部長スゴイ、署内の権力者は違う、ペイペイのデカなんかじゃそうはいきませんよね?と自尊心をくすぐるように言えば、自分の手柄話を話し出すのだ。こっちはマ◯コにお口にケツの穴まで差し出したんだから、ベラベラ喋ってもらおう。その内、私だけで飽き足らなくなったら、同じ交通係の美幸ちゃんを差し出してもいい。美幸は私の体のとりこになっているから、何でもいうことを聞くのだ。


「慶彦、先週は刑事課で大捕物があったでしょう?瑞穂埠頭で人身売買のために誘拐された4人の女性を救出して、台湾マフィア2人を逮捕、台湾マフィアの事務所を急襲して一網打尽なんて、表彰ものですよ。だけど、瑞穂埠頭でしょ?米軍のノースピアじゃないですか?米軍が絡んでいたとか?慶彦が内密に内偵を進めていたんですね?今年の署長賞は決まりですね?いいなあ。賞金で何か買ってくださいよぉ~」と聞いた。


「いや、あれはブンヤに発表できないことがありすぎた。吉村警部補が急に夜中に電話をかけてきやがって、『今、ノースピアの三井倉庫にいます。【偶然】発見して、『集団人身売買の被害女性4人を救出しました。犯人の台湾野郎も捕まえました』って言うんだ」吉村警部補?なるほど。


「それで、『もう一人、在日米軍郵便局の中にいるから、張り込んで出てきたところと捕まえましょう。これで台湾マフィアをしょっぴくネタになりますよ』と言うので、もう一人を出てきたところを捕まえた。日曜日にヤツラの事務所に踏み込んで、後継ぎと数人取り逃がしたが、残りは全部逮捕した」これは台湾連中から聞いた通りだ。


 吉村に経緯を問い詰めたが、情報元の身元が危ないんで明かせませんや。私も疑心暗鬼でやってきたら、人質と台湾に出くわしたので保護したんです。部長も手柄を立てたことだし、ご自分の内偵でうまくいきました、ぐらいで内部を収めてくださいよ。私の名前は出さないでいいから、と言うんだ。


 おかしいだろう?それで、人質の女どもに事情聴取したら、吉村から口止めされているのか、あまり話さない。泣いているばかりで、香港に売り飛ばされなくて幸運でした。ありがとうございます、としか言わない。


 台湾野郎二人を聴取すると、自分らの不利になるからあまり口を割らないが、人質5人は、ってポロッと言うんだ。4人だろ?と聞くと、渋々ゲロした。先に一人逃げました、5人です、という話を聞き出した。吉村に聞いても知らぬ存ぜぬだ。4人でしょ?俺は4人しか見ていないと言い張る。なぜ、米軍基地内に居た誰かが先に一人逃したのか?その女が他の女と一緒に救出されると不都合があるのか?


「この部分が謎だが、口を割らないんだ。その女は誰か?わからん。それで、なぜ、在日米軍郵便局におまえらと人質がいたんだ?という理由も口を割らない。不良米軍兵士とつるんで、施設を使っていたんだろうな。米軍に正式に聞いても米軍は言わないだろう。米軍内の不祥事だから。それで、この部分はお蔵入りだよ」


 5人いたって?一人は先に逃げた?現場に居た台湾二人が逮捕されていて、彼らが逃げた一人の身元を知っていたとしても、私には手も脚も出ない。吉村が逃したんだろう?それにしても、吉村単独で、台湾と米軍兵士から4人を救出できるわけがない。裏がある。複数の人間が関与してるね?興信所に言って、吉村を尾行させよう。まだ、この程度のネタでは台湾に情報を売ってもいくらにもならない。もうちょっと情報を集めよう、と思った。


 ホテルは、慶彦が先に出た。ホテル代を精算させた。私はゆっくりシャワーを浴びた。ケツの穴をホースで彼の精子を洗い流した。括約筋は切れていない。切れ痔や人工肛門なんてやなこったからね。


 ホテルを出た。暗がりから男がフラッと出てきた。徐永福だった。

ヒメと明彦 XXXXI に続く。