フランク・ロイドのブログ

フランク・ロイドの徒然

八咫鏡(やたのかがみ)、本当はどんな色?

日本神話で、三種の神器が出てきます。簡単に、「銅の鏡」「鉄の剣」とか言ってますし、酸化した銅鏡の写真などを見て、皆さんは納得するわけですが、弥生時代後期にヤスリ、砥石、サンドペーパー、ダイヤモンドペーストなんてあったんでしょうかね?


それと、あの青みがかった銅鏡、本来はどんな感じか?これだそうです。


◯ 古代の青銅鏡作り(PDFファイル)
http://www.mogurin.or.jp/museum/library/kyoshitsu/text.pdf


◯ 本当はどんな色、弥生時代と同じ材料で作った銅鏡


出土する青銅器は、上の写真の左のように青や緑のような色をしています。最初からこの色だったのでしょうか?

実は青銅器は右の写真のように、もともとは光り輝く黄金色でした。しかし、長い年月の間、土の中にあったため「ろくしょう」という銅のさびができ、左の鏡のような色になってしまったのです。弥生時代のはじめの頃の日本はまだ、土や石や木などの自然の材料しかありませんでした。ピカピカ光る硬いものに当時の人もびっくりしたことでしょう。


◯ 鏡はこうやってつくった


〈石を彫り鋳型をつくる〉
〈踏み返しでつくる〉
〈青銅を流し込む〉
〈鏡を磨く〉


なるほど。三種の神器の一つの「八咫鏡」もこうして作られたのでしょう。でも、八咫鏡、「八咫鏡は直径ニ尺(46センチ前後)、円周約147cmの円鏡」かもしれないとのこと。弥生時代後期では、国産で鏡の面がフラットな直径四十六センチとかなり大きい銅鏡は制作できなかったでしょうね。歪んだら台無し。だから、中国の江南地方とか山東半島などと交易して、輸入したものなんでしょう。


◯ 三種の神器ー八咫鏡と八尺瓊勾玉


神話の中に、このヒミコとスサノヲの物語の年代を特定できるお話があります。三種の神器、八咫鏡・八尺瓊勾玉・草薙剣です。八咫鏡・八尺瓊勾玉は、照大神が天の岩戸に隠れた岩戸隠れの際に石凝姥命が作ったという鏡。天照大神が岩戸を細く開けた時、この鏡で天照大神自身を映し、興味を持たせて外に引き出した。
この鏡は銅鏡ではなく鉄製の鏡とされていますが、遺跡から発見されるのは銅鏡ばかりです。卑弥呼が魏から贈られたのも銅鏡で、倭国で複製された鏡も銅鏡です。弥生時代の鉄器の分布ですが、九州北部で弥生時代中期出雲、九州中部で弥生時代後期近畿では古墳時代です。八尺瓊勾玉は、玉祖命が作り、八咫鏡とともに榊の木に掛けられた。


※ もしも鏡を鉄で製作したら、銅に比べて固い鉄をどう平板に鏡として成形し、研磨できたのだろう。そう考えると、古代の鏡は銅でなければならない。


◯ 三種の神器ー草薙剣


スサノヲが天の岩戸の事件の後、高天原を追放され出雲の土地へ降りて、やわたの大蛇を退治、最後に尻尾を切り落とすと自分の剣が折れて、出てきたのが草薙剣。スサノヲが持っていたのが青銅製の矛、新しく手に入れたのが鉄製の剣です。スサノヲが草薙剣を手に入れたのは、弥生時代後期です。(卑弥呼と同じ時代)


◯ 版画4版種紹介動画[銅版画]
学生時代、美術部でして、銅版画なんてのもやりました。銅板を磨くのがキツイ!最後は炭で磨くんですよ。


版画4版種紹介動画[銅版画]


切り取った銅版を朴炭で研ぎます。耐水研磨紙で磨く人も居ると思いますが、それでは平滑に研ぐことができません。やはり従来通りの方がよいと思います。制作で線を弱めたり消す場合も朴炭を用いる方が確実です。それに、斑なく処理できます。 自宅で制作をされる方は流しを利用すればよいと思います。その場合流しにあった簀の子を作り上部に渡したらよいと思います。その場合は手前を少し高くすると奥に水が流れます。これは流しの底において使うこともできます。 朴炭は水砥石の中砥で木口を均し、朴炭の周囲を面取りをして、版に傷がつくのを防ぎます。使用する際は朴炭に付着した銅紛を砥石で取り除きながら行います。金属磨き液で磨いても取れない傷をこの時に取り除いておきます。 研ぎ終えたら金属磨き液で磨きます。また、ビュランで仕事をする場合、反射を防ぐために#2000程度の研磨紙で曇らせますが、再度金属磨き液で磨けば元のようになります。 この朴炭を用いた研ぎは「銅版画技法」を参照してください。

基本的には、銅版画の研磨も銅鏡の研磨も同じでしょうね。


◯ 銅鏡磨き タイムアタック 5時間21分22秒91(WR)



銅鏡磨き タイムアタック 5時間21分22秒91(WR)

サンドペーパー?ダイヤモンドペースト?そんなもの弥生時代にはない!


◯ 銅の鏡を創ってみた - Make a copper mirror -【伝統工芸】

銅の鏡を創ってみた - Make a copper mirror -【伝統工芸】


墨!炭!そう、書道の墨も研磨に使えます。