シリーズ『北千住物語』第一章 出会い
● シリーズ『北千住物語』第一章 出会い
あらすじ
ぼくの名前は兵藤武。首都圏の大学の理学部の一年生。ぼくの家族は、父とぼくだけだった。10年前に母と死別して、それ以来父と二人三脚で生活してきた。でも、父が急に再婚したいといった。ぼくはうれしかった。母が亡くなって以来、父は寂しそうだった。
新しい母は父と同い年。彼女も夫と死別した境遇で、父はその境遇にシンパシーを感じたようだ。義理の母には、連れ子がいた。高校二生女の子。ぼくにとって義理の妹。
彼女たち二人が、我が家に移り住んできました。我が家は一軒家。寝室は五部屋。1階に二部屋。二階に三部屋。父と義理の母は一階を使う。ぼくは前からの自分の二階の部屋を使う。義理の妹は空いていた二階の部屋に移ってきた。
それもぼくの部屋の隣。洗濯物を干すベランダがつながっている。他の部屋に行けばいいのに。ちょっと気になる。兄、妹とは言え、血のつながっていないティーンの男女に同じ階の部屋をあてがうのはいいんだろうか。それともぼくの気にしすぎなんだろうか。
最初の夜、家族で自己紹介をした。
父と義理の母はお互い知っている同士。父は技術者だ。大きな声では言えないけど、国家機密を扱う。義理の母は、国際線のCA。ふたりとも家を留守にすることが多い。まずいじゃないか?
ぼくは、陰キャみたいなもの。それほど友人もいない。ゲームとかにもあまり興味はない。二次元の女の子の出てくるマンガばかり読んでいる。ちょっと合気道なんてやっているけど。我ながらあまりおもしろいやつじゃあない。そういうことをボソボソと説明した。
義理の妹の名前は楓。カエデ。自分の紹介でハキハキと自分のことを説明する。中学高校一貫教育の女子校に通っている高校二年生。趣味は、ゲームとカラオケ。友達と遊ぶこと。部活は陸上部。のりの良い軽い女の子です、っていってる。ぼくより二才年下だ。
第一章 出会い
一話 美久さん、出現
二話 美久さん、叱る
三話 楓ちゃん、なじる
四話 美久さん、泣く
五話 美久さん、蹴る
六話 美久さん、焦る
七話 美久さん、起きる
八話 武くん、呟く
九話 楓ちゃん、話す
十話 楓ちゃん、問う
十一話 美久さん、告る
十二話 楓ちゃん、認める、そして順子
第二章 順子
登場人物
吉川公美子:小料理屋分銅屋の女将さん、元物理学科の大学院卒
田中美久 :北千住の不動産屋の娘、元レディースの総長、元ヤン。大学1年生、処女
兵藤武 :渋谷に実家のある大学1年生。義妹に迫られて一人暮らしを決意、童貞
兵藤楓 :武の父親の再婚相手の連れ子、母はCA、兵藤武の義妹、高校2年生、処女
節子 :美久の手下、高校2年生
紗栄子 :美久の手下、高校2年生
佳子 :美久の手下、高校2年生
後藤順子 :美久の元手下、美久のレディースの後釜の総長、高校3年生
小川康夫 :順子の彼氏、痩せ身のイケメンの半グレ。順子の売春組織のクスリの供給元
浩二 :小川康夫の手下
南禅久美子:航空自衛隊二等空佐。防衛省防衛装備庁航空装備研究所所属
羽生健太 :航空自衛隊二等空佐。防衛省防衛装備庁航空装備研究所所属。紺野の元夫
紺野美千留:航空自衛隊三等空佐。自衛隊情報保全隊調査第2部
● シリーズ『北千住物語』第二章 順子
後藤順子らの合法JKの集団売春と美久たちの闘い
→ 2016年頃のお話
● シリーズ『北千住物語』第三章 巫女
● シリーズ『北千住物語』
● 関連シリーズ『雨の日の美術館』

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