フランク・ロイドのブログ

フランク・ロイドの徒然

奴隷商人 Ⅲ 第19章 ●奴隷商人17、紀元前50年

奴隷商人 Ⅲ 第19章 ●奴隷商人17、紀元前50年 「まあ、ビクビクしなくてもいいよ。この家は、旦那様は優しい方だ。他の家と違う。変態的なこともされない。鞭でぶたれることもない。ケツを犯されることもないぜ」と言う。ケツ?どういうことだろう?  ジュリアは、ハレムの隣りの風呂場に私たちを連れて行った。丈の高いベッドが4台置いてある。ジュリアは私たちの手縄を外し、腰布を取り上げた。裸を見られるのに…

奴隷商人 Ⅲ 第18章 ●奴隷商人16、紀元前47年

奴隷商人 Ⅲ 第18章 ●奴隷商人16、紀元前47年 「・・・アイリス、お前の、ベータの完全体のプローブユニットはどこにいる?」 「クレオパトラ7世の体におります」 「アイリス、ベータの完全体のプローブユニットは、クレオパトラ7世の体にいつ入り込んだのだ?」 「クレオパトラ6世が死ぬ直前です」 「・・・つまり、6世の時にベータの完全体のプローブユニットは転移して、7世に引き継がれたということだな…

奴隷商人 Ⅱ 第14~17章

第14章 ●奴隷商人12、紀元前47年  見破られた!私はガバッと起き上がった。失敗した。驚いた素振りを示したら、認めたようなものじゃないの!「ソフィア、ジュリア、お前たちは、なぜ、そんなとんでもないことを思いつくの?私が二人って、そんなことがあるわけがないでしょうに!」  ソフィアとジュリアも起き上がって私の正面に座った。二人で顔を見合わせる。  ソフィアが「エミー様、私がおかしいなと思った最…

奴隷商人 Ⅱ 第13章 ●奴隷商人11、紀元前47年

第13章 ●奴隷商人11、紀元前47年  私もソフィアの真似をして、ゆっくりとソフィアのあそこに差し込んだ。中で締まるのか、抵抗が増す。そうか、これがムラーが言う締りってヤツなんだ。ソフィアのあそこから白い白濁液が出てきて、黒檀の張り型の表面にベットリとまとわりつく。部屋中に女のフェロモンの香りが満ちる。スゲエ!とエミーが言う。  ソフィアも体を痙攣させだした。二人ともアヘンが効きだして、感じ方…

奴隷商人 Ⅱ 第12章 ●奴隷商人10、紀元前47年

奴隷商人 Ⅱ 第12章 ●奴隷商人10、紀元前47年  ソフィアとジュリア、ハレムの女たち、奴隷女を集めて、体の仕組み、生理の仕組み、妊娠の仕組み、普段や妊娠時の健康管理を講義した。古代の保健体育。これ、人類最初だろうか?  この時代の医学用語はわからない。ムラーのデータベースでもそういう知識は蓄積していなかった。街からなんちゃって医者を呼んだ。この時代の医術を学ぶのではなく、医学用語、彼女たち…

奴隷商人 Ⅱ 第11章 ●奴隷商人9、紀元前47年

第11章 ●奴隷商人9、紀元前47年 「早く読んでよ。気になるじゃない?」 「20世紀の紙と違うんだ。パピルスだぜ?葦の茎だ。乾くのに時間がかかる」 「もぉ~」 「待っている間に、昼飯もまだだし、もう1回、どうだ?絵美?」 「セックスを覚えたての中学生みたい!」 「このエミーの体、かなり良いんだ。締まりがすごい!名器じゃないかな。ミミズ千匹だな」 「あなた、ろくでもない日本語を覚えているわね」 …

奴隷商人 Ⅱ 第10章 ●奴隷商人8、紀元前47年

奴隷商人 Ⅱ 第10章 ●奴隷商人8、紀元前47年 「別に肉料理だと思えばいいんでしょ?」と小ぶりの半月刀で大脳皮質を切っていく。半月刀が固いものに当たった。骨?骨が脳内にあるわけがない。私は指を突っ込んで、大脳皮質を左右に開いた。  なんだ?これは?  脳内から現れたのは、血まみれのガラスの球だった。慎重に皮質を球から剥がしていく。球からは何百本ものワイヤーが出ていて、脳のいたるところに広がっ…

奴隷商人 Ⅱ 第9章 ●奴隷商人7、パトロヌス、紀元前47年

奴隷商人 Ⅱ 第9章 ●奴隷商人7、パトロヌス、紀元前47年 「エミー、こっちよ」とソフィアがタペストリーで仕切られた一画に私を連れて行く。そこは水場で、丈の高いベッドが4台置いてある。そこに少女が二人、仰向けになっている。別の少女が彼女たちのムダ毛をよく研いだ鉄製らしいナイフで剃っている。ナイフを使っているじゃない! 「ワックスじゃなくて、ナイフじゃないの?ソフィア」と聞くと「あれは前処理よ。…

奴隷商人 第8章 奴隷商人6、侵入者、紀元前47年

第8章 ●奴隷商人6、侵入者、紀元前47年  ジャッカル頭のアヌビスが俺の方に突進してきて、クルッと回転して腹を狙ってきた。鋭利な爪で俺の腹を引き裂こうというつもりか?これで死んだら、俺の意識/記憶もアップロードされない。本体に戻れない。おまけに、絵美をここに一人で残すことになる。  俺は飛び下がったが、アヌビスの脚の爪で腹を少し裂かれた。俺はもう一度、念動力を試してみた。少しアヌビスがフラフラ…

奴隷商人 第6、7章

第6章 ●奴隷商人4、ムラーの家、紀元前47年  どうもまだこの体に馴染めない。ムラ―の意識、記憶も掘り起こさないとダメだ。俺は額に左の人差し指と中指をおしつけて、ムラーの知識を探る。  ムラーの家は2つあるようだ。この海岸沿いの家と丘の中腹にある家だ。それぞれハーレムの奴隷頭が仕切っているようだ。海岸沿いの家のハーレムには、女奴隷が7名。丘の家には13名いるようだ。合計20名か。よく、このムラ…

奴隷商人 第3~5章

シリーズ「奴隷商人」 A piece of rum raisin - 第2ユニバース 第9話 絵美と絵美、純粋知性体、絵美と奈々 からの続き。 ●第3章 ●奴隷商人1、紀元前47年 (私は行ってしまった。行ってしまった?じゃあ、私は何?私/彼女はどこに行ったの?・・・じゃあ、私/彼女は誰?コピーなの?) (コピーと言うか、キミらの言葉でクローンというのがふさわしいだろう。データ量もルーチンもまっ…

恭子と明彦、エピソード Ⅲ、Ⅳ

恭子と明彦、エピソード Ⅲ  電話の呼び出し音って、たまにドキドキしないか?ぼくはした。 「もしもし、浅井ですがぁ~」と恭子の明るい声がする。 「明彦だけど・・・」と思いっきり暗い声がする。 「あ!生きてたの?論文、提出できたの?」と彼女。 「無事、おととい提出できたんだ。ありがとう」 「じゃあ、暇なのね?」 「・・・暇だよ」 「会えるの?」 「もちろん・・・迎えに行くよ」 「いつ?いつでもいい…

薫と明彦、エピソード Ⅲ

薫と明彦、エピソード Ⅲ 「当たり前じゃないか?メイクラブはしたさ。一種のコミュニケーションだ。だけど、カオルはぼくの物じゃないし、ぼくはカオルの物でもない。単に、ぼくらは寝る前よりも近しい存在にお互いなっただけだよ」 「近しい存在?」 「親にも見せたことがないことをして、キミは悲鳴をあげて」とぼくが言うと、「恥ずかしい・・・」とカオルが言った「それで、一緒にシャワーを浴びて、シャワーでも入れち…

エレーナ少佐のサドガシマ作戦(29) 戦後処理P.3 👈NEW

エレーナ少佐のサドガシマ作戦(29) 戦後処理P.3 👈NEW  目が覚めて起き上がろうとした。したんだけど、後頭部から頭頂部にかけてガンガンした痛みが。ゲェ~、こんなひどい二日酔いは始めてだよぉ~。ソーニャ准尉がサキエ、飲みましょうよとショットグラスでウォッカを注ぐもんだから、彼女のペースで流し込んだのが運の尽きであった。何時なのよ?6時?どうやってこの部屋に来たのか記憶がない。ミノルはまだ…

エレーナ少佐のサドガシマ作戦(30) P.2~5

エレーナ少佐のサドガシマ作戦(30) P.2、沖縄へ 👈NEW  ●ニャーナ 2、ハバロフスク  ●エレーナ少佐の指令  ●買い物 「以上がこちらのスパイの諜報報告なのよ、エレーナ」とアーニャ。 「う~ん、台湾侵攻、南西諸島攻略・・・台湾の太平島占拠・・・北朝鮮の半島南進で韓国は放棄・・・今が台湾侵攻の好機・・・、この情報は日本政府には伝えたんですか?」 「内閣情報調査室と自衛隊の幕僚監部の担…

薫と明彦、エピソード Ⅱ

薫と明彦、エピソード Ⅱ  ぼくはエレベーターの壁に手をつき、カオルを見下ろして言った。「まだ、気が変わらないか?帰ってもいいんだよ。送っていくよ」とカオルに行った。ハンカチで鼻を拭いていたカオルは、「気なんか変わらない。早くチェックインして、部屋に行って抱いてよ」と言う。エレベーターがぼくらの部屋の階に止まった。 「それなら、じゃあ、行こうか?」と、ぼくが言った。 「え?チェックインは?」と彼…

エレーナ少佐のサドガシマ作戦(30) オキナワへ

エレーナ少佐のサドガシマ作戦(30) オキナワへ  ニャーナの母親は、ロシア系ロシア系コレイツィ人(ロシア語の高麗、コリアのロシア語読み)だが、親族は中国にも北朝鮮にも中央アジアにも広がっている。言ってみれば、クルド人(中東のクルディスタンに住むイラン系山岳民族)がトルコ・イラク北部・イラン北西部・シリア北東部等、中東の各国に広くまたがる形で分布して住んでいるように、民族は分裂して朝鮮半島、中国…

エレーナ少佐のサドガシマ作戦(29) 戦後処理 P.2

エレーナ少佐のサドガシマ作戦(29) 戦後処理 P.2  ●佐渡ヶ島へ  ●揚陸艦オスリャービャ  閉鎖されている寂れた空港ビルが見えた。ビルの横からごつい車が2台近づいてきた。1台は自衛隊のトラックだ。もう1台は見慣れないごつい軍用車。ロシア軍の車?  迎えの車かしらね?と思っていると、自衛隊員と自衛隊の軍服ではない見慣れないユニフォームの軍人らしい数名が2台の車から降りてきた。あれ?ロシア車…

エレーナ少佐のサドガシマ作戦(29) 戦後処理 P.1

エレーナ少佐のサドガシマ作戦(29) 戦後処理 P.1 「佐渡のガメラレーダーサイトで、レールガンがオーバーヒートして焼き付いた際に、東ロシア共和国軍のアナスタシア少尉が、最後の北の極超音速滑空体を転進させたんだ。なんでも、彼女は、ロシアの管制誘導プロトコルをS-400を管制する指揮通信車のパソコンにコピーしていたらしい」 「北の極超音速滑空体が、なぜロシアの管制誘導プロトコルの制御で可能なんで…

エレーナ少佐のサドガシマ作戦(28) 北、佐渡上陸 Ⅳ

エレーナ少佐のサドガシマ作戦(28) 北、佐渡上陸 Ⅳ 「石塚さん、日テレの卜井と申します。二見町からの避難の様子を取材させていただいてもよろしいでしょうか?」と卜井。 「そりゃ、構わないが、卜井アナ、あなた、その姿、どうされたんですか?」 「石塚さんのお住まいのある二見町を取材しておりまして、戦闘も迫ってまいりましたので、ロシア軍の車輌で二見町から佐渡一周線を通って市内に避難してきたんです。途…