フランク・ロイドのブログ

フランク・ロイドの徒然

薫と明彦、エピソード Ⅰ

薫と明彦、エピソード Ⅰ

「妾腹の子供なのよ、私」

「ショウフク?」

「妾(めかけ)の子供!」


「だから、カオルの兄貴とは名字が違うのか。なるほど」

「だからねぇ、明彦、早くここはお勘定して、私と寝ようよ」

「ぼくは同級生の異父妹とこれから寝るのか?」

「イフマイ?」

「父親の異なる妹」

「そう、それそれ、それと寝るのよ、明彦は、これから」


「わかったよ、わかりました、喜んでカオルと寝ますよ、ぼくは」

「そぉこなくっちゃぁ」

「あっけらかんとしているね、カオルは」

「面倒くさい理屈が男と女の間にいると思う?」

「それにしてはスピードが速すぎるとぼくは思う」


「まぁいいじゃない、これも何かの縁よ」

「縁なのかなあ・・・で、どこでぼくらは寝るんだ?石川町の向こう側のラブホじゃイヤだよ。ニューグランドは歩かないといけないし・・・ホリデイインにしよう」

「あら、ラブホでもいいことよ、私は」

「ラブホ、嫌いなんだよ」

「好きにして良いわ、どこでもいいわよ、明彦と寝られるのなら・・・」

「やれやれ・・・」