フランク・ロイドのブログ

フランク・ロイドの徒然

奴隷商人 Ⅸ、第50章 ●奴隷商人48、紀元前46年

奴隷商人 Ⅸ
第50章 ●奴隷商人48、紀元前46年
●砂漠行 2
【砂漠行7日目】 200+30キロ

「アルシノエは知性体が入っているわけじゃない。こいつを第4夫人にするつもりはない。ゆくゆくは素質があれば、ソフィア、ジュリアの次をやらせてみてもいいかな?と思うんだが・・・」と言うと、

「アルシノエを私とジュリアの次ですって?旦那様、私とジュリアはどうするおつもりです?」とソフィアが食いつく。俺はキミらの幸せを願っているんだぜ?


「いやぁ、お前らもよく仕えてくれた。もしも良い相手がいれば、解放奴隷にして、結婚をさせようかと思っているんだが・・・」開放奴隷にするのに、俺がわざわざ二人の価値の5%をローマ行政府に払うんだ。解放奴隷なんざ、富裕層はよくするが、商人層ではそれほどない。持参金だって持たせてやるんだ。何の文句があるだろう?


「もしも良い相手がいれば、ですって!旦那様のところよりも居心地の良い家がどこにありますか!」とソフィア。「私もジュリアも死ぬまで奴隷身分で結構でございます。ずっと奴隷頭を務めます。代わりなんて必要ありません!」

「エミー、絵美を出せ!」

「絵美は、面白いから見てるわ、と言ってるよ」

「あの野郎!」


「あ、あの、私はみなさんが羨ましいです。絵美様、エミー様、アイリス様、イシス様、ソフィア様、ジュリア様、みなさま姉妹のようで、私も旦那様に抱いていただけたら、みなさまのお仲間になれるんじゃないと願ってます。戦闘力も足りませんが、マンディーサさんに習って武器の使い方を学んでます。頑張ります。どうか、旦那様に抱いていただくことをお許し願えませんか?今、私が差し出せるのは私の処女しかございませんが、決してみなさまの足手まといにならないよう努力いたします」とアルシノエがみんなに平伏した。

 絵美が急にエミーの体に出てきた。「あなたたち、もう良いでしょ?アルシノエが嫌がっているんじゃなく、抱いて欲しいって言うなら、ムラーに抱かせなさい。ここまで言うなら、いいじゃないの?マンディーサだったらムスカもいるから私も怒るけど、アルシノエだったら、私たちの仲間にいれましょう。どうせ、後、数日。私たちもクレオパトラ相手に生きていられるかどうかわからないわ。ほら、みんな解散。ムラーとアルシノエだけにしてあげましょう」さすが、絵美、ちゃんとわかってる。「だけど、ムラー、大スフィンクスまであと150キロ、5日でしょ?アイリス、イシス、ソフィア、ジュリアと毎日交代で可愛がるのよ。私はエミーと二人分ね」毎日かあ。


 イシスも立ち上がろうとした。アルシノエが彼女の手を掴んだ。「ムラー様、イシス様もご一緒にお願いします。初めてですからイシス様に一緒にいて欲しいんですが、ダメでしょうか?」イシスが真っ赤になった。


 ああ、イシスは三人というのは経験してなかったな。絵美が高校1年生の可愛い処女と高校2年生のクレオパトラそっくりとやるのね?いいご身分ですこと、と言いそうだ。いつか、言い返してやる。お前の意識は27才の日本人女性だが、入っている体は大学1年生の金髪碧眼の白人女なんだぞと!紀元前にJKとかJDを持ち込まれても困るんだよ!


「ところで、アルシノエはどこの生まれなんだ?」と聞いた。彼女はびっくりした顔で「ご存知なかったんですか?」と言う。「フェニキアを出港する時、バタバタしてたから、侍女の人選はソフィアとジュリアに任せてたんだ。お前はどこ出身なんだ?」


「ムラー様、私に関心がないのはわかっていましたが・・・」

「侍女頭だから、勝手にお前だけ関心を持つのもマズイだろう?俺はご主人さまなんだが、今のやりとりでもわかるだろう?俺は女どもに逆らえないんだよ」

「ハイ、わかりました。ご主人さまとはいえ、窮屈なご身分なんですね」

「ハレムが天国なんていうヤツの顔を見てみたいよ」

「あの、私の父は・・・」


第50章 ●奴隷商人48、紀元前46年 に続く。

シリーズ『奴隷商人』 

奴隷商人 Ⅰ



奴隷商人 Ⅱ



奴隷商人 Ⅲ



奴隷商人 Ⅳ



奴隷商人 Ⅴ



奴隷商人 Ⅵ



奴隷商人 Ⅶ



奴隷商人 Ⅷ



奴隷商人 Ⅸ