フランク・ロイドのブログ

フランク・ロイドの徒然

雨の日の拾い者、第1、2話(Novel Days版)

第1話 2017年11月17日(金)

2017年11月17日(金)、夜の公園にて

 連日の残業でぼくのマンションの最寄り駅の改札をくぐった時には時刻は十一時半を回っていた。今日は終電2本前。まだ早い方だった。外は霧雨。傘を持っていなかったが、霧雨程度なら徒歩十五分だしそれほど濡れないだろう。


 いつもは大通りを抜けていくが、近道の裏道を通っていくことにした。ぼくの住まいは東京の下町。風紀がいいとは言えない。襟を立てて足早に急いだ。


 この道の途中には寂れた公園もある。その公園の前を通り過ぎようとした時、公園の中の街路灯から外れたブランコの当たりで何か揉めている気配がした。目を眇めて見ると、会社員のような男性と制服姿の女子高生らしき人影が見えた。男性が嫌がる女子高生の手を引っ張っている。これは放っておけないよね?ぼくは公園の入り口の鉄製の柵をまたいで彼らの方に歩み寄る。


「ちょっと!何をしているんですか?」とぼくが男性に声をかけた。男性はギョッとしたようだった。暗がりで顔を見るとまだ若そうだった。ぼくと同世代かもしれない。痴話喧嘩で揉めているなら他人のばくは間抜けに見える。その際には謝ってしまえばいいのだ。


「おまえには関係ないことだ!」と男がぼくに怒鳴る。ぼくは女子高生に「この人はお知り合いなんですか?痴話喧嘩か何かでしたらぼくは余計なことをしているんですが?」と聞く。女子高生は顔を激しく左右に振って「違います。知り合いなんかじゃありません!」と答えた。


 ぼくは男性に歩み寄って顔を近づけて「彼女、ああいってますよ?警察に通報しましょうか?ぼくはこの近所のもので交番のおまわりさんとは親しいのですが?どうされますか?」とニヤッと笑って言ってやった。


 彼は女子高生の手を振り放して「この女が暇そうで雨も降ってきたので雨宿りに連れて行ってやろうとしただけだ!バカヤロウ!」と言って駆け去ってしまった。雨宿り?ホテルかカラオケにでも連れ込もうとしてってことか?


 ぼくは振り返って女子高生を見た。薄い通学鞄と肩にはエレキベースのようなものを背負っていた。「行っちゃったな。キミはあいつにナンパでもされちゃってたのか?」と聞いた。「あの、ちょっと考え事をしていて、ブランコを漕いでいたら声をかけられて、急に腕を引っ張られて引きずられたんです。ありがとうございます」と言う。暗がりだからあまり見えないが、髪の毛の長い細身の女の子だった。


「こんな夜遅く薄暗がりの公園にいる方も悪いよ。早く帰りなさい。怖かったら駅まで送ってあげるから」とぼくが言うと「あ!今何時ですか?」と言う。ベースを担いているからスマホとか腕時計が見えにくいのだろう。ぼくは腕時計を見て「11時55分だけど」と言った。


「アチャア、終電を逃した!どうしよう?」と泣きそうな顔で言う。ぼくにそれを言われてもなあ。「タクシーか徒歩で帰れないの?」と聞くと「アパートが大宮なんです。最終がJRの11時52分。お金も持ってません」と涙目でぼくを見上げて言う。北千住から大宮じゃあタクシー代は1万円以上するなあ。深夜割増だとそれ以上か。面倒な子に関わったものだ。


「キミは・・・ぼくは遠藤実。見ての通りの会社員だ」
「私は、早紀江、遠藤です。偶然です。名字同じですね」
「早紀江さんね。早紀江さんはなぜこんな遅くにこんなところに居たの?見たところ高校生みたいだけど?」
「ハイ、高校3年生です。私、この近所の居酒屋でバイトしていて店が立て込んでしまって出るのが遅くなりました。それで悩んでいることの考え事をしていたらフラフラとこの公園に入ってしまって・・・すみません、この通りの有様です」とペコンとお辞儀をする。


「じゃあ、その居酒屋さんでお金を借りるとかできないの?」
「前借りもしているんで・・・そもそももうみんな帰っちゃっています。大宮のアパートも一人暮らしです。家族は静岡にいます」とすがりつくような目でぼくを見る。でかい目だなあ。長い髪の毛からエルフのような耳が出ている。まいったな。


「早紀江さん、これはお互い困ったことだよ。キミは袋小路。ぼくは早紀江さんを知らない。おまけに高校生の未成年。ぼくのマンションはこの近所だけど、まさか早紀江さんを泊めるわけにもいかないじゃないか?犯罪になるよ」
「少なくとも、私、四月生まれなので18歳です!犯罪にはなりません!」


「いや、そういう問題じゃない。ぼくは一人暮らしなんだ。それでぼくがさっきの男みたいによこしまな考えを持って、早紀江さんを襲っちゃうかもしれないんだよ?ぼくはキミの見知らぬ男性なんだよ?」
「いえ、そういうことを言われているなら、私、実さんが信用できます」
「口ではなんとでも言えるよ。ぼくがいいチャンスだ、なんて考えていたらどうするんだ?」
「構いません。自分の部屋まで歩いてビショビショになって帰るよりもマシです!可哀想な子猫でも拾ったと思って、玄関先でいいので泊めていただけませんか?お願いします!実さんなら何をされても構いません!」


「まいったなあ。どうしようか?う~ん、ああ、早紀江さん、スマホあるよね?」
「ありますが?」
「アプリで音声レコーダーある?」
「ええ」
「それスタートさせてよ。ぼくも音声レコーダーをスタートさせる。それでぼくたちの会話をお互い録音すれば証拠になって誤解されないよね?」
「あ!それいい考え!」


「仕方がない。わかった。ぼくの部屋に泊まりなよ。始発で帰るのでいいなら」
「ありがとうございます!助かりました!早紀江、うれしいです」と泣き顔になって抱きついてきた。おいおい。ぼくは彼女の体を離した。
「誰か見たら誤解されるからヤメてくれ」
「だって、この会話、録音してますよぉ?」
「それでもヤメてくれ。これ以上話をややこしくしないように」


 ぼくと早紀江は公園から5分程のぼくのマンションの方角に歩いた。女子高生と何を話していいやら。途中でコンビニがあるので「何か飲むものを買っていこうか?」と聞いたら「ハイ、のどが渇いていました」と言う。「あのさ、パパ活とかと間違われないように、ぼくを『ミノル兄ちゃん』とか呼んでくれないか?」「それ、グッドです。ミノル兄さん!」「やれやれ」


 コンビニに入る。ピンポ~ンとドアチャイムが鳴った。女性店員がいらっしゃいませ、と言う。ぼくは早速店員に聞こえよがしに「早紀江、何を飲みたい?」と聞くと彼女が「ミノル兄さん、早紀江ねえ、ジンジャエールが飲みたいの」と調子を合わせた。


 ぼくらは適当に飲み物をカゴに放り込む。「早紀江、シュークリーム食べるか?」と聞くと「ハイ、兄さん」と言って店員から見えないように舌を出した。ぼくはシュークリームとエクレアもカゴに放り込んだ。傘を2つ買った。


 レジを済ませて外へ出る。傘を渡したが早紀江は腕を広げてエレキベースを見て「兄さん、傘させません」と言う。たしかに学生カバンとベースを肩にかけていたら傘はさしにくい。「相合い傘じゃダメ?」とまた舌を出した。


 女子高生と相合い傘なんて高校時代以来7年ぶりだよ。左手に通勤カバンと買い物袋を持った。右手で傘をさすと早紀江がぼくの腕に腕を絡ませてきた。「兄と妹なんだから自然でしょ?」とぼくを見上げて舌を出す。ティーンの頃の水川あさみに似ている。


「パパ活で引っ掛けた高校生と歩いているみたいだよ」
「じゃあ、そういうことで」
「何がそういうことでなんだ?」
「だから、パパ活で引っ掛けた高校生を連れて自宅に帰る会社員」
「やれやれ」

雨の日の拾い者、第2話(Novel Days版)

2017年11月18日(土)、ミノルの部屋 Ⅱ

 彼女は薄目を開けてチラチラぼくの下半身を見ている。「キミだって覗き見してるじゃないか?」「だって、男の人の裸を見るのは初めてですから」「基本的には体の基本構造は変わらないよ。進化の分化でペニスがクリトリスになったりとか」


「ミノルさん!これをですね、突っ込まれる私の身にもなってください。こ、こんなのが!」とぼくのあそこを指差す。
「こんなのってさあ、失礼だろ?」
「だって、そうじゃないですか?何これ?ミノルさん、これ臨戦態勢なの?」
「臨戦態勢?ああ、まだそこまで行ってない。もうちょっと育つ」
「『もうちょっと育つ』ってもっとなの!」
「うん」
「どこまで育つんですか!こんなの絶対に無理!」
「いや、だから無理にとは言っていないよ、ぼくは」


「・・・いえ、大丈夫です!頑張ってみます・・・でもなあ、固くてゴツゴツしてますよ?切る前のピクルスよりもずっと大きいんですよ!これが私の中に入ってくるなんて!口から飛び出るんじゃないですか!」
「大げさな。早紀江の中にこれが入っても、おへその下くらいしか届きませんよ」
「おへその下まで!」
「そのくらいは入っていくでしょ?」


「これがですよ、私の中にミシミシ、メリメリと入ってくるの!」
「キミ、友達とかマンガとかAVの見過ぎじゃないの?そんな擬音」
「だって経験者の子が言ってましたもの。ミノルさん、これ何人くらいの中に入ったんですか?」
「え?経験人数?5人位かな?」
「ご、5人も!悪い奴ですねえ。5人!全員処女?」
「あのね、そんなわけないでしょ?処女は1人だけでした」


「その1人の子はミシミシ、メリメリとか言っていたでしょ?」
「いいや、『あれ?結構スルッと入った』って言ってたよ。出血もあまりなかったし。にじむ程度でした」
「そうなのかなあ。ミノルさん、ちょ、ちょっとですね、触っても良い?」
「え?触るの?」
「触りたいです。え~っと、エイ!」
「さ、早紀江!ギュッと掴むな!痛い!」
「痛いんだぁ~。なるほど。じゃあ、優しくニギニギします!」
「止めろ!早紀江!出ちゃうじゃないか?」
「なんだぁ、ミノルさんも敏感じゃない?」
「早紀江、そういうことを言っていいの?キミが触るんだったらぼくも触ってみよう」


 ぼくが彼女のあそこのひだを触ると早紀江は力が抜けて腰が抜けてしまった。どれだけ敏感なんだ?彼女の体を支える。


「早紀江、危ないじゃないか」「・・・だって、そこダメなの。自分でしていても一番感じるの」「って、ここ?クリ?」「そ、そう・・・ダメだって!上下して皮を剥いちゃダメ!ア、ア、ア、アァ~」「固くなってきたぞ?」


「ダメ!もう我慢できない!ミノル!もうさん付けしない!ミノル!ベッドに行こう!早く抱いて!」
「え?今日するの?また、後日ということに・・・」
「女の子をこんなにして、先延ばしにするつもり?ダメ!今日して!」
「わ、わかった、わかりました」