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よこはま物語、ヒメと明彦10、恵子・永福と久美子編、ヒメと明彦 XXXXXI

ヒメと明彦 XXXXX の続き。

よこはま物語
ヒメと明彦10、恵子・永福と久美子編

ヒメと明彦 XXXXXI
 1977年7月22日(金)
 ●後藤恵子 XII

神戸北野ホテル

 小さな赤レンガのオシャレなホテルのカフェで、日本の僻村の奇怪な風俗の話をしている、ミスマッチだ、と思った。しかし、驚いた。久美子の秋田と慶子の島根という遠い離れた県が日本海を通じて、平安時代の落人部落が未だにあり、似たような風習を持つなんて。


「こういうホテルで話す内容じゃないわね?」と慶子にいう。
「シュールで面白いじゃない?」慶子の雰囲気は現実離れしていて、なんとなく高橋良子に似ていた。そうだ、彼女と似ている。「日本の僻村、かくれ里は、サバイバルゲームをしているようなもの。広大な森林を保有していたり、田んぼや畑を持つ地主がいる。地価にすれば億円はするけれど、誰も買わないわ。そして、村の人口はどんどん減っていく。まず、若い娘が都会に出てしまう。それを追って若い男も出ていってしまう。名家と言われようと跡取りがいなくなる。だから、一家をあげて、跡取りを確保しようとする。跡取りの男子には嫁も必要。近親相姦だろうとなんだろうと、必死に次代の関係を構築しようとするの」


「私は日本に帰化した中華系日本人の三代目にあたるけど、中華系社会でも家の社稷(しゃしょく)を絶やさないようにするという風習がある。国家の社稷もある。天安門の西側にある中山公園にそれがある。唐代から存在した寺を利用して、明の朱元璋が1420年に建立した。中国革命の父の孫文(号:中山)の柩が園内の中山堂に安置されているので中山公園。中国の統治者はここで天命を受けるものとされてきた。中山公園には、天地を繋ぐとされる、樹齢千年に達する柏の大木が多数あるの。中華人民共和国の国家主席も、共産主義なのに、中国の統治者として中山公園に拝礼に行くわ」


「日本もそうね。先祖代々の墓を守るというのはその社稷にあたるのでしょう。無意味な風習。でも、地方の日本人としては真剣な問題。都会に出たそういう僻村の女でも、どうしても自分の村を忘れられなかったりする。囲い婿って知っている?」

囲い婿?

「囲い婿?」
「次世代確保のためのブービートラップ。都会からの若い世代の逆輸入。囲い女、囲い婿、男女問わず、都会から田舎に無理矢理次世代として連れてくる。卒論のフィールドワークで、日本各地の村を訪ねたことがあったわ。愛媛県の村とか。松山で飛行機を降りて、ローカル線で2時間も入った山の中の村。ビルもなければスーパーもない、駅も無人駅で、粗末な屋根の小さな駅舎。そこにベンチが一つ、夏の盛りの頃で、無数の蝉がミ~ン、ミンミンミンミンと鳴いているような場所。驚いたことに、島根の遠い親戚の叔母がその村に嫁いでいたので取材できた。その村も私の村と似たようなもので、落人部落みたいなところだった」
「うわぁ~、イヤ!そういうところ、イヤ!」


「恵子は都会生まれだものねえ。村社会なんて3日と耐えられないでしょうね。起きたら近所のおばさんが勝手に家にあがって、居間に座っているなんて社会だもの」
「そんな村だから、囲い婚なんてことをしないと家がなくなるのね?」
「一種のハニートラップよ。その家は女の子がいるけど、村に年に見合う男の子がいなかったから、囲い婿。四百年続いた家だそうよ。村の家同士で結婚を繰り返すと血が淀んでくるから、時々、私の島根の遠い親戚の叔母のように、遠隔地から嫁取りや婿取りをするってわけ。その家は、祖父も叔母の連れ合いも亡くなってしまって、祖母、私の叔母、一人娘の女三代の家。田舎だから結婚するのも子供を作るのも早くて、祖母と言っても50歳代前半。私の叔母が35才。一人娘が15才。その三人が、数万坪はある自家の森のふもとに住んでいる。部屋が10部屋ある」


「八つ墓村みたい」
「それに近いわね。叔母の遠い島根の親戚が東京にいて、仲がいいの。叔母が『余っている次男坊や三男坊が家の跡を継いでくれたらねえ』と言って、彼女らが悪巧みをした。東京の親戚の家は、ちょうど社会人の長男、大学生の次男、高校生の三男がいた。『余っている次男坊や三男坊』が二匹いる。ひどいわねえ、『余っている』だなんて。東京に出た親戚でも、やはり出自は争えない。村の家の社稷を守るということは大事だ、という意識がある。それで、彼女は、次男を差し出すことにした。次男が婿入りすれば、愛媛の家の跡取り、彼女も得をするということ」
「うわぁ~、酷い話!」
「大学生の次男が夏休みの時、母親が親戚の愛媛の家に夏の間行ってきなさい、東京以外を見る社会勉強よ、と愛媛に送り出した」
「結末が目に見えるようだわ」
「恵子の想像を超えてると思う。まず、私の叔母が、次男坊の大学生が風呂に入っている時、背中を流す、というので風呂場に乱入した・・・」

愛媛の僻村

 彼はおばさんに案内されて 風呂場へ行った。母屋の右側、ちょうど彼の離れに続く廊下の前に風呂場があった。東京のユニットバスとは比較にならない大きな風呂場だった。


「暑いかったろう?汗、かいたでしょ?タオル置いとくからね。 シャワー浴びてさっぱりしなさいね」とおばさんが言う。おばさんは、Tシャツにホットパンツ。ノーブラだった。体にピッタリのシャツに擦れて刺激されたのか、大きな乳首が勃っているのに彼は気づいた。横目で盗み見た。


 高校生が着るような、股上の浅いホットパンツをおばさんははいていた。おばさんとはいえ、まだ35才だ。彼より一回りくらい年上にしか過ぎない。おばあさんだって、50歳代前半だが10才以上若く見えた。15才の一人娘も中学3年生なのに母親に似たのか大人びている。こんな女三代が住んでいる家に、大学生の健康な男子が放り込まれたら、刺激が強すぎるだろう。


 石鹸をスポンジにつけて体を洗った。股間を洗った時、彼は、このスポンジはおばさんも娘も使ってるんだな、と変な想像をしてしまう。勃起した。勃起したイチモツをスポンジで包み込んでしごいた。スポンジの中に大量に射精した。この精子が染み込んだスポンジでおばさんがあそこを洗うんだ、とますます想像した。射精したのに固いままだった。同じことを3回繰り返した。


 母屋の前の庭からは、風呂場が覗ける。おばさんはイチモツをスポンジでしごいている大学生を見てニンマリした。シャワーが終わらない内に風呂場に入らねば、と思った。


「背中、流そうね」とおばさんが彼に脱衣所から声をかけて、返事のないまま勝手に風呂場に入った。「ほら、腰掛けに座って。あかすりがなかったから、背中が洗えなかったろう?」と言うと、無理矢理彼を腰掛けさせて、彼の持っていたスポンジを取り上げた。スポンジに石鹸をつけながら、匂いを嗅いだ。「あら、このスポンジ、古かったかしら?臭うわね?ね?臭かった?」と彼の背中を洗いながら言う。彼は自分の勃起したものを隠そうと脚を閉じた。おばさんは、わざと胸を彼の背中にすりつける。乳首は固いままだ。乳首が背中にあたって、彼はますます興奮してしまう。


「暑いわねえ。シャツとパンツなんて着ているとますます暑いわ。脱いじゃおう」とおばさんは服を脱ぎ捨てて、脱衣所に放り投げた。「さ、前も洗おうね」と言う。


 モジモジしている彼の前に回った。盛大にイチモツがつきたっていた。「アラアラ、元気ね。さすが、大学生よ。我慢していちゃダメだわ。出さないと」と遠慮なく彼のものを掴んでしごき出す。覗いていたので、既に3回射精しているのを彼女は知っている。すぐに射精してしまう。自分の手よりも女性の手でしごかれる刺激が強かった。出たが、それでもまだ固いままだ。


「まあ、元気な!まだ勃ってる!4回目よ!」と彼女が言う。
「よ、4回目って、見てたんですか?」
「庭から見えるのよ。私が使うスポンジにいっぱい出したわね?ね?二人の内緒で、この固いのをおばさんの中に挿れてみない?」


 おばさんは風呂場の洗い場に仰向けになった。脚を拡げて陰部を自分の手で開いた。彼は我慢できずおばさんにのしかかった。彼女は脚を彼の体に巻き付けて逃さないようにした。アッという間に射精してしまう。それでも勢いは衰えない。激しく腰を動かし、彼女の胸を揉みしだいた。


「まあ、まだ、元気なの?ウチの娘に欲情しないように、もっと出しなさい」とわざと娘のことを言う。彼の意識への刷り込みだ。おばさんは膣を締め付けた。久しぶりの男。たまに、裏の森に伐採に来る松山の若い男をつまみ食いするが、もう4ヶ月、そういう機会はなかった。


 彼は、さらに2回、彼女の中に出してしまう。大きな声でおばさんはヨガった。彼は聞こえるんじゃないか?と少し心配したが、母屋から距離のある離れの風呂場だ、気にすることはない、と思った。


 娘が庭から、母親と大学生の性交を覗いていた。大きく固いのが母親の中に出し入れされるのを真剣に見ていた。スカートをめくり、パンツに手をいれて、強くしごいた。アッという間に逝ってしまうが、収まらない。シャツの上から胸をもみしごく。娘は処女ではなかった。二年前の中学1年生の頃、母親が伐採に来ていた男とやっているのを覗いて、性交が終わった男を誘惑したのだ。男は、親子丼を喜んだ。実は、祖母もこの男と性交しているのに娘は気づいていない。


 覗ける場所は庭だけではなかった。母屋の二階から、祖母は、嫁と大学生の性交を覗き見てオナニーしている孫を見ていた。ニンマリした。これで、嫁が孕んでくれれば、孫?が増える。大学生が孫の婿になればさらにひ孫が増える。私だって、孕ませてくれれば、もっと増える。50才少々なら、高年齢出産でも子供はできるだろう。祖母も自分のものをしごいた。


 おばさんが先に風呂場から出た。シャツとホットパンツをはいた。彼女が脱衣所から出ていってちょっとして、彼も風呂場から出た。部屋に戻って荷物の整理をしていた。食事の時、どうおばさんと接しよう?と彼は思った。


 急に障子が開いた。花柄の可愛いらしい浴衣姿の娘が部屋に入ってきた。髪は結い上げて、年令よりも彼女は大人びて見えた。彼女は横座りで彼の前に座った。浴衣がわれて、紺色のパンツが彼から見えた。


「お兄ちゃん、お母さんと風呂場でエッチしたでしょ?」突然、彼を問い詰める。え?え?
「どうして、そんなことを・・・」
「だって私、庭から覗いてたもの。お風呂場にお兄ちゃんが入るから、イタズラしてやろうと思って、庭に回ったの。そうしたら、お母さんがお風呂場に入ってきて、庭側の風呂場の窓からそっと覗いてみたら、お母さんがお兄ちゃんのアレをスポンジでしごいているじゃない!最低!お母さん、最低だよ!私も使うスポンジだよ!それに出しちゃうお兄ちゃんに幻滅しちゃったよ!それで、憧れのお兄ちゃんが、お母さんが仰向けになったら、お兄ちゃんからのしかかって、あんなことをするなんてさ。それも、お母さんの中に出して、逝っても抜かないで、お兄ちゃん、3回も!だよ!変態だよ!お母さんも『まあ、まだ、元気なの?ウチの娘に欲情しないように、もっと出しなさい』なんて言って!お兄ちゃん、私にもお母さんにしたようなエッチなことをしたいの?ねえ、したいの?」と、自分が彼と母親の性交を覗きながらオナニーしているのを棚に上げて、一方的に彼を攻撃した。


「全部、見ちゃったんだ?」
「うん、最初っから最後まで見てたよ。お兄ちゃんが情けない顔で、お母さんの中に何度も何度も汚いせーしを出すのを見てたよ。それで、私、部屋に戻ったけど、そのことが思い出されて、こっちの離れに来たらお兄ちゃんが素知らぬ顔で部屋に戻ったから、頭に血が上ってここに来ちゃったんだよ」
「どうするの?」
「さあ、どうしようかしら?おばあちゃんに言いつけようかなあ?それとも、東京に電話をかけて、お兄ちゃんのお母さんにいいつけようかしら?お兄ちゃんが私のお母さんとセックスしたんですよ!って」
「・・・そ、それは止めてくれ!何でもキミの言うことを聞くから!」
「じゃあね、お兄ちゃん、お母さんにしたことを私にもして!」


 しばらくして、彼の部屋から、娘のくぐもった声が離れの廊下に漏れた。祖母は障子の影から一部始終を聞いていた。何も言わなくても、男を誘うんだね、私の孫娘は。淫乱なのは、母親に似たのか?それとも、私かね?


 その夜、夕食の後、彼が部屋に戻った。田舎の夜は何もすることがない。戻ってしばらくすると、障子の外から彼を呼ぶ声がした。祖母だった。部屋に入ってもいいかい?と言う。彼は祖母を部屋に招き入れた。彼女は、丁寧に障子を閉めた。


 祖母は涼し気な浴衣を着ていた。とても、50才前半とは思えない。背筋を伸ばして彼の前に座った。


「私は、知っていますよ。ウチの嫁、私の孫娘とあなたが今日性交したのを。なんてはしたないことでしょう」
「・・・」彼はみんなバレているんだ、と思った。今度こそ、東京に連絡されるだろう。
「嫁はふしだらな女だけれど、私の孫娘にまで手をつけるなんて!どうしてくれよう!これはケジメをつけてもらわないといけません!」
「ハイ、ぼくが悪かったです。償いは何でもいたします」
「何でもだね?じゃあ、傷物になった孫娘をもらってもらおうじゃないか!」
「いえ、あの、彼女は処女じゃなかったですが・・・」
「私の孫娘を侮辱するのかい?処女であろうとなかろうと、あなたに傷物にされたのには変わりはない。だから、孫と結婚して、この家の婿になっていただきます!」
「両親と相談します・・・」
「あなたも、成人した大学生だろう?自分のことは自分でお決め!」
「わかりました。この家の婿になります」
「いい心がけだ。しかし、あなたがこの家の婿にふさわしいかどうか、私も確認しなくてはいけないね」
「確認、ですか」
「そうだよ。婿になって、私の立派なひ孫を作れるかどうか、私の体で確認させてもらうよ」
「ハ?ハイ?」
「おや?孫娘と母親の親子丼はできて、祖母にはできないのかい?」


・・・それから、彼は、おばあさんに対して、確認作業をさせられた。今日だけで、何度射精したことだろう?これでは、死んでしまうと彼は思った。


 その深夜、祖母は嫁と居間で話をした。


 合格だね、オナニーを含めて、私ら三人に十数回、できたよ。射精した。この元気なら、みんな孕むよ。後は、毎日、犯してもらって、三人ともが孕むまでやらせるだけさ、と祖母が言う。嫁は、お母様、彼は私の娘の婿なんですから、あまり彼とはしないで下さい!と注文をつけた。祖母は、あんたに言われたくないね、あんたこそ、娘の婿を横取りするんじゃないよ!この売女め!と嫁を攻撃した。

八つ墓村一色

「という話を叔母から聞いたのよ」と慶子。
「・・・信じられない!」
「いい卒論の題材になったわ」
「ポルノじゃないの!」
「まさか、今の話通りに卒論を書くものですか。要するに、跡取りのためなら、都会的な倫理観は必要がないという村落の事情が存在するのだ、と書いたわ」
「それから、どうなったの?」
「祖母、嫁、孫、三人とも妊娠して無事出産したわ。孫娘は15才だから、結婚年齢に達している(2023年は16才以上)ので、即、籍を入れた」
「孫娘はいいとして、祖母と嫁が妊娠って、村の人は誰が父親だって疑問に思わないのかしら?」
「全然思わないわ。村の名主の家が継がれてよかったと。孫娘だけじゃなく、祖母も嫁も子供が産まれて、自分たちの子供たちにその子供が回ってくると、村中でお赤飯を炊いて祝ったの」
「・・・あなたの叔母は、よくもまあこんな話をあなたにしたわね?」
「卒論を書くのにネタが無い、と言ったら話してくれたわ。それで、叔母が『あんただって、父親の弟とやってるもんね?噂が立ってるよ。だから、これはあなたと私の、村の中の内緒の話』って言われたわ。村って、秘密が保てないのよ」
「いやいや、久美子ちゃんを両親の元に返すわけにはいかないとますます思う」
「あ~あ、恵子、村の子作り可能な若い娘を都会に盗ってしまって、村の存続を危うくさせてるんだよ?」
「慶子、本気で言ってんの!」
「冗談よ、バカね」


 頭が八つ墓村一色になった。なんておぞましい。横浜生まれで良かったと思う・・・地方の人に失礼だろうか?


 永福が来た。ホテルのフロントで、私が庭で友だちとお茶しているのを聞いたのだという。永福が来て、安心した。頭が八つ墓村のままだったらどうしようと思った。くわばらくわばら。


「恵子が羨ましいわ。ねえ、徐さん、お知り合いで良い男性がいたら紹介していただけない?」
「う~ん、そうですねえ」と真面目な永福が考えている。
「永福!真面目に悩んじゃダメ!慶子は、もう警視長の息子をたらしこんでいるんですから!慶子は良子ちゃんみたいなものよ。悪魔よ!」
「良子ちゃん?」と慶子。
「横浜に来たら紹介するわ。あなたみたいな大学1年生の女の子。だけど、得体が知れないのよ」
「興味深いなあ。ねえ、秋田に行くんでしょ?いつ?」
「考えてなかった。永福、このホテル、何泊で予約したの?」
「とりあえず、今晩だけだ」
「そうか・・・明日、秋田に行って・・・国鉄だと1日がかりになるわね?神戸空港から秋田行きって出てるかしら?」


「便はあると思うわ」
「明日、朝いちの飛行機で行けば、日帰りで神戸に戻ってこられるかな?それで委任状なんかの書類を手に入れれば、明日中に慶子に手渡せる」
「そうしてくれれば、刑事課の聞き取りが終わって、少年課に彼女の係が移ったら、すぐ開放できるわね?それなら、私が出張して、横浜まで彼女を送っていけるわ。たぶん、来週」
「それだ!早く久美子を落ち着かせてあげたい。八つ墓村から開放させてあげたい!」


 永福が、八つ墓村?と怪訝な顔をしていたが、すぐフロントに行って、飛行機の便を取ってくれた。神戸空港からの秋田行きの便はない。伊丹空港から、朝07:55発、09:20着の行きの便、秋田空港から、夕方最終の18:15発、19:45着の帰りの便があるから、それを取っておいた、だから、明日の夜もここに泊まれるので、ホテルの予約もしておいた、という。フットワークが良いじゃない!


「じゃあ、徐さん、恵子、私はハネムーンのお邪魔でしょうから消えます。恵子、日曜日にでも、久美子の両親の身元引受人の恵子への委任状と後藤巡査を身元引受人とする同意書を渡して頂戴。それで、手続きするわ。来週くらいに久美子を横浜に連れていけると思う。満漢全席、忘れないでね。それと高橋良子ちゃんを紹介してね。面白そうな子みたい」


 慶子が頭の上で手をヒラヒラさせてホテルを出ていった。八つ墓村が消えた。消えたんだけど、慶子から聞いた愛媛の話で、私の劣情が高まってしまった。あ~、食事なんか要らない!部屋に行って、永福に無茶苦茶にされて犯されたい!

ヒメと明彦 XXXXXI に続く。